Q 工事が始まると建築家の仕事は終わりですか?
A いいえ、まだまだです。
工事が始まったら図面通りにつくられているか確認するための工事監理をします。
工事監理とは、工事の進行状況に合わせて設計図通りに施工されているか検査を行
い、建物のクオリィティーを保つことを言います。
工事中は現場監督と密に打合せを重ねます。
週に1回程度現場に足を運び現場監督と打合せを行います。
私達にとって工事監理は設計同様大切な仕事です。
大切な建物が実際に図面通り進んでいるかどうかを現場でチェックします。
Q 工事監理の内容について教えていただけますか?
A 工事中の主な検査項目は以下の内容です。
・構造耐力上主要な部分に用いる材料の種類、品質、形状及び寸法
・構造耐力上主要な部分に用いる材料の接合状況、接合部分の形状及び施工状況
・建築物の各部分の位置、形状及び大きさ
・構造耐力上主要な部分の防錆、防腐及び防蟻措置及び施工状況
・内外装の仕上げ材の種類及び厚さ及び施工状況
・開口部に設ける建具やガラスの種類及び厚さ及び施工状況
・造作家具等の施工状況
・給排水衛生設備、空調換気設備、電気設備等の機器の種類及び施工状況
・図面では見えなかった細かいディテールの調整
・現場にて実際の大きさを確認した上での色彩計画の最終確認
・変更があった場合の工事調整や追加金額の査定
Q. 工事に入ってから変更は可能ですか?
A. 難しい場合が多いですね。
工事に入ったら場合によっては材料を発注してしまっているケースもあり、大きな変更は
困難です。
それでも変更したい場合は建設会社から別料金を請求されることになります。
ですから、設計の段階で十分に話し合うことが必要なわけです。
どうしても変更したい場合は、なるべく早く私達に相談して下さい。
ときどき現場で直接職人に変更するよう頼む方がいますが、現場も私達もくい違いが生
じて混乱します。
Q 設計だけで工事監理は依頼しないことはできますか?
A お勧めできません。
私達は、最終的により良い建築を創ることが目的です。
クライアントの代理人として、施工状況をチェックしなければなりません。
工事監理をすることで、品質が保証されます。
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